辛坊治郎太平洋横断の費用はいくらかかる?ヨットの値段や経費も紹介

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この記事では、辛坊治郎さんの今回2度目の太平洋横断の予算はいくらほどかかっているのか?

ヨットの値段や経費はどれ程かかるのか?などについて考えていきます。

ご存じのように、2013年6月8日に辛坊治郎氏は盲目のヨットマンで鍼灸師でもある岩本光弘さんと共に大阪北港を出発し、学生時代から描いていた太平洋無寄港横断という大航海の夢に挑戦しました。

しかし、出航からわずか5日目に日本から1200Km離れた太平洋上でクジラと衝突してヨットは沈没、自身と岩本氏は朝の7時から夕方6時頃までの11時間ほどの漂流後救助され、九死に一生を得たという経験をお持ちです。

そして再度の挑戦ということで、4月9日(金)午前9時17分、大阪淡輪(たんのわ)ヨットハーバーを出港し米サンディエゴまでの“完走”を目指します。

今回は辛坊さんのヨットにかける費用と太平洋横断にかかる予算に焦点を当てて見ていこうと思います。

《KaorinⅤ今朝の位置:毎日更新》

6月17日(木)現地時刻6月16日出航から69日目。

太平洋横断チャレンジ成功、おめでとう!

FURUNO電気提供の辛坊さんの位置情報で、ほぼリアルタイムでKaorinⅤの位置が分かります。

こちらの風の動きと合わせてみると一層楽しめます。Windy

finish

 

辛坊治郎太平洋横断の費用はいくら?


ヨットの購入費用やメンテ費用・管理費等は次の項で紹介しますが、今回の太平洋単独無寄港横断の準備をするにあたっては以下の経費が掛かっていると思われます。

船体整備費用 約800万円(出航前の修繕整備費)
食料(1年分) 貰いものが多いようなのであまりかかってないようです
飲料水(160L) 約15,000円(500mlx320本)
申請費 20~30万円(代行費用を含む)

昨年の記者会見での発言では、船を買った時からの費用を積算すると1億円はかかっている。

ただし、今回出航するにあたっての準備に関する費用で考えると数百万円と回答しています。

※金額については情報から推測したものも含みます。

というのも、実はヨットセーラーという方から、いい加減な情報を流すなとおしかりを受けたことがあります。

私としては、入念に調査したうえで記事を作成しておりますので、一言一句間違いはないとは申しませんが、できるだけ正しい情報を心掛けておりますので、よろしくお願いいたします。

 

辛坊治郎のヨットの値段や経費も紹介!

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辛坊治郎さんのヨットにかける費用ということで説明していきますが、まず今回の相棒である辛坊さんのヨットについて簡単に解説しておきます。

辛坊さんの愛艇は奥さんの名前からとった「KaorinⅤ」という名前で、全長40ft(12.2m)、全幅3.76m、重量9.7tonです。

このヨットは辛坊さんの持ち船で、2013年9月に大分県で売りに出ていたものを購入しています。

前回の航海は2013年6月16日に出港し、21日に沈没しているのでそのわずか3か月後に次のヨットを購入していることになります。

というのも、救命ボートで漂流中にこれで命は助かりそうだという希望が持てたので、その時点でもう一度やると決めていたと語っています。

生還直後の記者会見でそのことを聞かれ、やりたいとはとても言えなかったのですが、「やらない」とは言っておらず、「もう一回やりたいとは言えません」と語っています。

 

ヨットの値段は?

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KaorinⅤ(カオリンファイブ)は前述のように2013年9月に大分県で売りに出ていた中古船を購入しています。

船は「HALLBERG-RASSY 39 MK Ⅰ」であることが分かっています。

年式によって若干インテリアなどは異なり、前期モデルのMKⅠで間違いありません。

建造から25年前後の船体ということになりますが、大事に使われていたようでとてもきれいですね。

値段は、HALLBERG-RASSY 36(全長36ft)2002年製が1870万円で出ていますので、これからの推測になりますが、年式は古いが全長39ftであることから同等か少し高い程度と推定します。

2000万円~2500万円のレベルではないでしょうか。

新艇では辛坊氏曰く一億円近くするという事でした。

このモデルは1991年から2003年の間に209艇が建造されました。

1991年から1994年までのシリアル番号1から54はマークⅠ、1994年から2003年までのシリアル番号55から209はマークⅡとなります。

辛坊さんのヨットの内装からすると、前期モデルのMKⅠであることが分かります。

「HALLBERG-RASSY」はスウェーデンの会社です。

※金額については情報から推測したものも含みます。

 

ヨットの仕様を紹介

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ここで「HALLBERG-RASSY 39 MK Ⅰ」の主な仕様を紹介しておきましょう。

データの種類 データ 備考
デザイナー ジャーマン・フレール アルゼンチン生まれの造船技師
CEカテゴリー A-無制限の海の航海 世界の海のどこでも航海できる
排水量(空) 10t 船が浮いている時に押しのける水の量
エンジン 41KW/4気筒 ボルボペンタD2-55
淡水搭載量 450L 真水のタンク容量

 

ヨットにかかる費用は?

船体を購入した場合は3年に一回船検として検査とメンテナンスを受ける必要があるようです。

※動画内で辛坊さんは2年に一度と説明していますが6年に一度、そして中間の3年で中間検査という情報が正しいようです。

そのたびに大阪から大分まで船を運ぶ必要があり、2018年11月に大阪淡輪から大分の検査場まで、瀬戸内海を航行して丸1日ほどかけて運んでいるようです。

航行費用もありますし、場合によっては修繕にかかる費用も修繕のレベルによって大きく変わってきます。

次に、修繕費にどれくらいかかるのかを見ていきましょう。

 

ヨットの修繕費

太平洋横断中に故障なんてことになったら大変です。

なので、今回出発前にも入念な点検をしていることと思います。

以下に船の修繕にかかる費用の内訳を記載します。

メインエンジン OH修理:250万円、新品載せ替え:300万円
ソーラー発電システム タワー架台:120万円、システム本体:68万円
空調システム修理 コンプレッサー入れ替えその他電気工事:57万円
セール・マスト関係 工事費用:95万円
風力発電装置 修理費用:25万円
その他 修理・調整・艤装備品:200万円

参考:こちら

これだけの修繕を実施したとすると800万円越えですね。

今回は念には念を入れて完璧を期すため、もっとかかっているかもしれません。

 

ヨットの置場使用料は?

辛坊さんが利用している淡輪ヨットハーバーのヨット年間艇置場使用料は船のサイズ別になっていて、39ftの船の場合以下の料金体系となっています。

また、保証金が年間使用料と同額必要です(3年経過時に返還)。

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浮き桟橋船首付(B,C,D,H,O) ¥679,580/年
浮き桟橋横付(K) ¥815,540/年
浮き桟橋横付(P,Q) ¥900,900/年

詳細はこちら(淡輪ヨットハーバー)

 

ヨットの管理費は?

ヨットを所有するにあたって必要となってくるものとしては大まかに以下のものがあります。

〔参考例〕

船台の購入費用 陸置きする場合に必要 約50万円
保険料 プレジャーボート保険 20万円前後(年間)
登録費 名義変更料・更新費用 自分でやると1万円

業者に依頼すると3万円

回航費用 船を移動する費用 距離にもよるが諸費用込みで自走で20万円程度

業者で陸送すると50万円~

メンテナンス料 エンジンオイル・オイルフィルターなどの消耗部品 5万円~6万円(点検整備含む)
定期検査 2年毎又は3年毎 3万円~6万円
船底の清掃・塗装 2年に一回程度 12万円前後

ざっと上げましたが、これらでだいたい65万円がかかっています。

これ以外にも細々とかかりそうなので、船を所有するのはなかなかハードルは高そうです。

 

復路もヨットで!

※こちらのYouTubeは日本到着時のものです。

現地時間の6月16日に米国サンディエゴに無事到着しました。

辛坊さん、サンディエゴの入国桟橋で6月16日到着にこだわったと語りました。

その理由は、8年前ヒロさんと共に福島を出発した日だったからです。

復路もヨットで帰るとのこと。

上の画像のようにハワイの南側を吹き渡る西向きの偏西風に乗って帰ってくるそうです。

船の修理などを済ませて数日後には再度出発します。

再び御無事で日本に帰ってきてください。

まとめ

※上のyou tubeはサンディエゴに到着時の動画です。

辛坊治郎さんがヨットにかける費用はどれくらいか、また太平洋横断の予算はいくらなのかというテーマでお伝えして参りました。

いかがでしたでしょうか?

辛坊さんの船はダブルハンドという仕様の船で、2人で操船するのに適した仕様だそうです。

その船で今回は一人で操船しながら太平洋横断に出たわけですが、ダブルハンドといっても一人で操作できないわけではなく、一人でも十分可能ということです。

本来はもう一度岩本光弘さんと一緒に行くことを考えていました。

ところが段々と辛坊さん自身が人の命を預かることに恐怖を感じ、岩本さんにその話をしたところ岩本さんは別の人を探すことになり、みごと太平洋横断に成功しました。

それを待って、今回の単独でのチャレンジとなったと語っています。

サンディエゴに到着する時には岩本さんが現地で迎えてくれるでしょう。

無事の成功を願っています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

辛坊さんの現在の位置情報は”こちら”

辛坊治郎さん太平洋往復帰りの情報は”こちら”

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コメント

  1. 安井 より:

    私は兵庫在住のヨットマンで日本中を旅して3年目です。現在は青森県を航行中。投稿者が船の知識が皆無なのか他のサイトの寄せ集め情報であり、間違いが多々あるので、素人が書いた記事を素人が読んで間違った勘違いをされる方が発生する危険を感じ取りましたので投稿削除を希望したくコメントしました。

    • ケンイチ Takahashi.k より:

      安井様
      貴重なご意見ありがとうございます。

      ヨットマンの方から見れば、中途半端な記事に見えるかもしれませんが、色々調べたうえで記事にしています。
      ですから当然いろんな記事を参考にしているのは事実であり、”ほかの記事の寄せ集め”という批判があるのなら、それは仕方ありません。
      そもそも、学習とはそういうものではないでしょうか。
      他者から学びその上で、切り口を変えて読みやすく情報を届けるようにしています。
      記事を出す以上は正しい内容にするよう心がけておりますので、あなたのおっしゃる”多々ある間違い”を指摘いただけると助かります。

  2. もも より:

    辛坊氏は私と同世代、しかし彼のことは何か口先男のようであまり好きではありませんでしたが、数年前に障害者の方と太平洋横断を決行し、クジラに衝突沈没、今回再度決行し無事成功まずはおめでとうということで危険だらけの太平洋単独横断されたチャレンジ精神に感嘆しました。しかし元テレビ局での激務の中、どんな経路で趣味のヨットが続けられたのか、免許や知識を得るための多くの時間を作ることができたのか不思議です、学生時代からヨットを趣味にしていたのでしょうか?

    • ケンイチ 高橋 謙一 より:

      こんにちわ!
      私も実は同世代なんです。

      辛坊さんは早稲田大学1年生の体育の実技でヨットを履修してからヨットにはまったとのことです。
      そして2年生でヨット同好会に入っています。
      読売テレビ在職中は時間は取れなかったと思いますが、54歳で退職してフリーになった後は自由な時間があったのではないでしょうか。

      それにしても、太平洋往復はやはり大変だったようですよ。
      復路では精神的にも相当参っていたようで、自ら海に飛び込む衝動を抑えるのに常に気を張っていたそうです。
      ちょっと想像できませんが・・・

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